~褒めることと、上から目線にならないこと~
小学生の子供に勉強を教えていると、ふとした瞬間に自分の感情が顔を出すことがあります。
「どうしてこんな簡単なことが分からないのか?」
「さっきも説明したのに・・・」
親としてのイライラや焦り。教える立場になると、ついつい“できて当たり前”の目線になってしまうことも少なくありません。
そんなときこそ、私はひとつのルールを思い出すようにしています。
それは、「良いところを見つけて、できるだけ褒めること」、そして「教えてやる、という上から目線にならないこと」。
小さな「できた」を拾い上げて、褒める
子供にとって勉強は、楽しいことばかりではありません。
特に難しい問題にぶつかったときや、なかなか理解できない単元に向き合っているときは、自信を失いやすいものです。
そんなときに「なんでできないの?」と言われてしまうと、心が閉じてしまいます。
逆に、「あ、今ちょっと分かったね!」「その考え方、いいね!」と声をかけると、顔がぱっと明るくなります。
子供は大人が思っている以上に、“褒められること”に敏感です。
だからこそ、正解したことだけじゃなく、考え方や粘り強さにも注目して褒めるようにしています。
たとえば、たとえ間違えていても、「自分なりにちゃんと考えたこと」は立派な力ですし、それを認めることで子供のやる気はグンと上がります。
「先生」ではなく「伴走者」として
もうひとつ、大事にしているのは「教えてやる」という気持ちにならないこと。
大人はどうしても、知識量や経験の差から“上の立場”になってしまいがちです。
でも、それが態度や口調に出てしまうと、子供はすぐに察知します。
勉強に苦手意識のある子にとって、親が「先生モード」になるのは、むしろ逆効果になることもあります。
そうならないために、私は「一緒に考えよう」「なんでこう思ったのか教えて?」といった言葉を大事にしています。
子供が「分からない」と言ったときも、すぐに答えを言わずに、
「じゃあ、ここまではどう思った?」と、一歩ずつ気持ちを引き出すようにしています。
親が“上”ではなく、あくまで“伴走者”のようにそばにいることで、子供は安心して勉強に向き合えるようになります。
自信を育てることが、学びの土台になる
勉強の本質は、「わからないことに出会い、それを乗り越えていくこと」です。
でもそれは、大人にとっても難しいこと。子供ならなおさらです。
だからこそ、「できる自分」を少しでも実感させてあげたい。
間違えても大丈夫、考えた過程に価値があるんだよ、と伝えたい。
私が気を付けている「褒めること」「上から目線にならないこと」は、子供の心を守りながら、自信という土台を育てる方法でもあります。
最後に:子供も、親も成長中
もちろん、私自身も完璧ではありません。
忙しい日や自分に余裕がないときは、つい言い方が強くなってしまったり、求めすぎてしまったりすることもあります。
でも、そんなときこそ深呼吸。
子供にとっての“学びの時間”は、親にとっても“接し方を学ぶ時間”なんだと思い直しています。
勉強を通して、子供と一緒に成長できる親でありたい。
そう願いながら、今日もまた、問題集を一緒に開いています。
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